基調提案

 今回の教育研究全道集会は、長期にわたり学校と教育、そして子どもたちを苦しめてきた自民党政権が大敗北を喫し、戦後はじめて野党が単独で過半数を獲得し政権が交代したという新しい政治状況の下で開催される歴史的な集会となりました。
 臨時国会での論戦が始まり、基地問題や鳩山首相の政治資金問題など新政権がかかげたマニフェストとの乖離やほころびなど、重大な後退ともいえる問題も見え始めていますが、自公政権が推進した構造改革路線に苦しみ痛めつけられた国民の怒りと不満は、政権交代を自らの手で選び取ったとの政治的高揚感と相まって、新しい政治への期待感をふくらませています。
 来年は参議院選挙が必ず行われますので、新政権は世論の動向を無視できないでしょう。私たちが運動を強めていけば、政治が流動化する可能性が大いに広がり、政策の根本的な転換をはかる絶好のチャンスが訪れているということは間違いありません。

 すでに報道されているように高校授業料の実質的無償化・子ども手当の創設・学力テスト抽出化・教員免許更新制廃止をめぐる動きなどが見えています。しかし現状では必ずしも100%歓迎できるものでないことも指摘せざるを得ません。
 現政権は過渡的な政権です。予断や憶測に惑わされることなく、事実をしっかりと確認しつつ、運動を進めていくことが必要です。
 長年にわたる教育政策の矛盾がつみかさなって、様々な課題が山積みです。
 「平和を守り、真実を貫く民主教育の確立をめざして」という本教育研究集会の基本目標にむけて、今研究集会を一つの契機として運動を進めていこうではありませんか。
 「生きづらさ」を乗り越え、自己責任論を打ち溶かす教育実践を今日的課題として、この変革のチャンスにめざすべき方向を大いに議論していきましょう。